思わず「気が利いている」と言いたくなるプレー

ウェイター

photo credit: GRAZE, Iowa City via photopin (license)

 

さて、前回の記事では先週末の大会に出場された浦和レッズレディースさんの優勝の模様をお伝えしたわけですが、今日は少し試合の中身のことも書いていきたいと思います。

浦和レッズレディースを応援してきました! | フットボールノコトバ。

 

私が観戦したのは最終日の準決勝・決勝の二試合でした。

奇しくも相手は二つともオランダのチームでしたので観やすくて有り難いと思った半分、スペインやドイツのチームとの対戦が観られなくて残念が半分でした。

それはともかく、気になったのはセカンドボールの奪取率、サイド攻撃、全体のバランスを取っていた右サイドの選手です。

 

<<セカンドボールを拾いまくる>>

レッズのシステムは二試合とも1-4-4-2。

オランダのチームは基本はどちらも1-4-3-3。ですが準決勝のTelsterは1-4-3-2-1気味、決勝のHeerenveenは1-4-4-2気味(右ウイングが下がりがち)でした。

どちらの試合も共通して言えたのは、レッズが常にライン間を(目測ですが)10m前後に保っていたこと、それによりサポートやセカンドボールへの対応が圧倒的に相手を上回っていた点です。

セカンドボールを拾う要素は単純に運動量、という言葉で片付けられるものではありません。

もちろんレッズの選手の動きそのものの良さ、身のこなしは他を圧倒していましたが、それ以上に各ラインのポジショニングが抜群でした。

一言で言うと「間延び」することがなかった、ということなのですが、これは口で言うほど簡単ではありません。

全員の戦術理解度が高いことを示しています。

このコンパクトさは攻撃・守備ともにかなり効いていました。

まさに決勝の後半がそうだったのですが、ボール支配率は8:2くらいでレッズが持っていたと言ってもいいくらいでしたね。

 

<<サイドをがっつり攻める>>

次に気になったのは、サイド攻撃です。

レッズの攻撃の基本は各サイドハーフが中に入って空いたスペースにサイドバックが入り、FWにラストパスを出すか、深く切り込んでクロスか、どちらにせよサイド主体の攻撃でした。

このサイドバックが高い位置をポジショニングすることにより、中盤は常に数的優位に立ち、中盤を制圧。

そこからサイドにボールがでたら一気にFW2枚、トップ下、逆サイドがDFの選手間に走り込むので、相手DFはマークを捕まえるのにてんやわんやでした。

2トップから一瞬で4トップになるようなものなので、それはそれは大変そうでした(←他人事)

もともと両FWは常にCBとSBの間を狙い続けていて、サイドから単発のスルーパスも何本か有効なのが通っていました。

決勝ではHeerenveenがサイドバック封じのために、ハーフタイムの指示でウイングに高い位置に張らせる策に出ましたが、DFがビルドアップを放棄して単調なクリアや意図の無いロングボールに走ってしまったので、流れはずっとレッズでした。

 

<<右サイドハーフのプレー>>

ここまで全体の話をしてきましたが、最後に個人的に印象に残った選手を。

2戦とも右サイドハーフでプレーしていた18番の選手。

鼻骨に既往があるのかフェイスガードをされてましたね。

なぜ印象に残っていたかというと、攻守に渡ってポジショニングが的確であったためです。

味方がボールを持ったら目一杯ワイドに開く。

攻撃時にピッチを広く使えるのは攻撃側にとってはすごく有利なことで、逆サイドで味方がボールを持った際にサイドに広がる動きがあると、この選手をマークすべき相手SBの選手は視野をボールとは反対側にも取らざるを得ません。

そしてこの18番につられてSBとCB、またCB同士の距離が開き、そこをFWの一方とトップ下が狙って走り込む、という形が出来ていました。

DFラインの選手間が近い距離にある時には、そこに走り込んでもクロスボールは届きにくいですが、距離が広がると文字通りゴール前にスペースができ、攻撃側にとって非常に攻めやすくなります。

サイド攻撃やFWが裏に抜ける動きが非常に有効だったのも、こうして相手のDF間を広げる動きがあってこそでしたね。

さらに、相手がボールを持ったら開いた状態から一気に中に絞っていたのもポイントです。

大事なのは動きがすべて同じではなく、自分のマークすべき相手に応じて、またボールがどこにあるかに応じて絞る深さを調節していた点です。

例えば相手左サイドバックがボールを持った際、相手CFへの縦パスを切りつつ、CFに放り込まれたセカンドボールに対応できるよう、さらに相手ウイングにロングボールが出た際、すぐに味方SBと挟みに行けるようにギリギリの位置にポジションを取っていました。

 

<<まとめ>>

ということで、準決勝・決勝の気になったポイントであるセカンドボール、サイド攻撃、右サイドの18番の選手について書いていきました。

右サイドの選手の動きはまさに、観ていて思わず「気が利いているなぁ」と言いたくなるようなプレーの連続でした。

何でしょう、痒いところに手が届く、惜しまずひと手間かけてくれてるとでも言いましょうか。

他の選手ももちろんチームのためにプレーをしているわけですが、この選手のひと手間がかなり効いている!と感じました。

戦術的に観てもいろいろと勉強になる試合でした。

 

 

Yasu


PAGE TOP