ベストなメンバーでプレーするためにサッカーにはコンディショニングが必要

 

 

 

 

 

 

 

Yasu@yasuhiradeです。

コンディショニングがサッカー選手にとってなぜ重要なのか。

単純に、健康な状態でサッカーするというのはもちろん良い事なのですが、特に勝利が要求されるトップレベルにおいてはまた重要な意味があります。

例を出しましょう。

2013/14シーズンのオランダ1部リーグ・エールディビジにおいて、こんな出来事がありました。

試合はFC Utrecht(ユトレヒト)対Roda(ローダ) JC。試合開始18分でユトレヒトのWillem Janssen選手が膝の負傷のため交代を余儀なくされました。傷害名は「前十字靭帯損傷」、復帰までの目安は6~9ヶ月と診断されました。

前十字靭帯とは何ぞや?という方はこちらのページへ⇒前十字靭帯損傷まとめ

Willem Janssen選手は今季からFCTwente(トゥエンテ)からユトレヒトへレンタル移籍してきました。既にチームの中心選手として活躍しており、ファンからの人気も高い選手でした。

 

≪中二日の強行日程≫

注目すべきはこの試合に臨んだユトレヒトの日程。

このローダ戦は土曜日。その前の日曜日にはリーグ戦、水曜日にはカップ戦と、一週間に3試合をこなしています。先発メンバーはほぼ固定で、Willem Janssen選手は先の2試合を共に90分フル出場しています。

更に興味深いデータとして、「試合間が2日間になると、3日間の時に比べて勝率が40%下がる」というヨーロッパの研究結果があります。

この勝率が下がる要因はいろいろ考えられると思いますが、そのうちの一つに「コンディション・疲労」が考えられると思います。Willem Janssen選手も中二日で3試合に臨んだことが疲労の蓄積に繋がり、怪我のリスクが高くなったのではないでしょうか。

≪ベストメンバーで戦い続けるための戦略がコンディショニング≫

コンディショニングとは、あっさり言えば選手の身体の状態を試合で100%の能力が発揮できるように調整することです。あっさり言えばね。

そして、サッカー選手のためのコンディショニング理論がサッカーのピリオダイゼーションです。詳しくはリンク先をどうぞ。

トップレベルのサッカーにおいては、勝つことが何よりも優先されます。育成年代だとまた話が違ってきますが、プロのサッカー、代表レベルのサッカーでは勝つことが求められます。

そのために監督は戦術を決め、それに沿った選手を選んで、トレーニングによって戦術の浸透を図ります。そうしてそのチームのベストメンバーというものがある程度決まります。

そしてサッカーにおいては同じメンバーでプレーし続けることが何よりも重要です。なぜなら、サッカーというスポーツにおいてチーム全体の戦術理解度というものが優先順位として一番上に来るからです。チームの約束事、ある選手がこう動けば周りの選手はこう動く、という共通理解と言い換えてもいいですし、オランダサッカーではこれを「コミュニケーション」と表現します。

サッカーの優先順位から言って、このチーム内コミュニケーションが高まれば、より良い結果(順位)が期待できますよね。だからこそ出来る限り同じメンバーで戦い続けることが重要なのです。

でも残念ながら、多くの場合そうならなかったりします。

その一番の原因は怪我です。

怪我によって離脱せざるを得なくなる選手というのは、毎シーズン、どのチームでも本当にたくさんいます。

怪我の原因ということになると、様々な要因が考えられますが、一番のウェイトを占めているのが疲労で、その疲労はどこから来るのかというと、日々のトレーニングと試合です。

何も計画せずに、シーズンを通してただ激しいトレーニングと試合をこなしていけば、いずれは疲労が蓄積して怪我が起きます。

そうならないために、疲労の蓄積を最小限にとどめ、シーズンを通してトレーニングと試合によるサッカーに必要な体力の向上を目的としたコンディショニングが必要で、それを体系化したものが前述のサッカーのピリオダイゼーションです。

その最大の目的は試合で勝つために常にベストメンバーで試合に臨むことです。

いかに能力の高い選手がいても、疲労による怪我でチームから離脱してしまえば、チーム力は低下せざるを得ません。そのために、怪我を予防しつつ選手の状態を漸進的に向上させていくシーズンを通してのプランニングが必要なのです。

ユトレヒトのJansen選手の例を見ても、彼が能力の高い選手であることは間違いありませんが、その選手を使い続けるためには、疲労の管理がとても重要だということです。

一週間に3試合あるならば、その3試合に全て起用したい気持ちはわかりますが、シーズンを通してできるだけ多くの試合に彼を起用することが、チームにとってより重要なはずです。

3試合にすべて起用をした結果、怪我により最低半年の離脱となってしまいました。目の前の試合のことと同じくらい、シーズン全体を考えなければいけないいい例ですね。

 

≪長くプレーをし続けることが大事≫

サッカー選手にとって大事なことの内の一つに、疲れた体に鞭打ってプレーし続けることよりも、コンディションを高く保ち続けるために負荷を調節することで、長期離脱を避けることがあります。

一度怪我をしてしまえば、多かれ少なかれトレーニングから離れなければならないことになります。よりサッカーが上手くなる、よりサッカーを楽しむためには、そうような状況は避けなければなりません。

日本でも年々、この考えが広まってきて嬉しい限りです。この考え方がプロでも育成でもレクリエーションの草サッカーでも当たり前になったとき、日本はヨーロッパや南米と競っていくための土俵にあがることができるのだと思います。

そんな感じです。おしまい。


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