本来の能力を発揮するために、呼吸で緊張をコントロールする

compass of pressure

スポーツに緊張はつきものです。どんなにリラックスしてプレーしていても、多かれ少なかれそこには緊張が生まれています。そして、そのスポーツの舞台がより大きなものになればなるほど、選手にかかるプレッシャーというものはより大きくなっていきます。

今回はそんな緊張と運動能力との関係について、とある運動学・運動心理学者の記事を見つけたのでご紹介します。

 

【コーディネーションに異常をきたす?】

緊張感は、スポーツ選手がその能力を発揮するためにはある程度必要とされています。しかし、過度の緊張感はその能力を低下させてしまうことにもつながります。

プレッシャーを受ける環境下にいる時、選手の身体に何が起こるかというと、心拍数と呼吸数が増加し、結果として全身の筋肉が緊張してどんどん力が入っていきます。この緊張は、次に起こすアクションに対して身体が準備しようとして起こるので、適度な緊張であれば問題ありません。しかし、その緊張も度が過ぎてしまうと、筋肉に力が入り過ぎた状態になり、結果としてコーディネーションが失われてしまいます。緊張して動きがぎこちなくなる、というのはこのことから来るのですね。

 

【足が攣る原因にも・・・】

プレッシャーによる過度の緊張によって、呼吸も影響を受けます。具体的には胸式呼吸が腹式呼吸と比較して増えることにより、(運動するうえで必要な)酸素の摂取量が不足してしまいます。人間の肺というのは、胸式呼吸よりも腹式呼吸のほうがより多くの空気を取り込むことができます。誰しもこの腹式と胸式を普段は併用しているのですが、過緊張時はこれが胸式に偏ってしまうのです。その結果、筋肉に必要な量の酸素が行き届かなくなってしまうのですね。これが過緊張時に足が攣りやすくなる原因の一つと言われています。

 

緊張した時こそ呼吸でリラックス】

腹式呼吸には、横隔膜を下に広げることで副交感神経を刺激し、心を落ち着かせる効果があります。スポーツ選手でなくとも、時々は腹式で深呼吸することでストレスを軽減することができ、健康にも良いとされています。スポーツ選手も、プレッシャーを感じているときに手軽にできるリラックス法として腹式呼吸は出来るようにしておくといいかもしれませんね。寝ているときは人間は自然と腹式呼吸になるのですが、立っているときはなかなか意識してできない人が多いようです。

理学療法でもリラックストレーニングとして、腹式呼吸の練習を行うこともあります。それは単純に循環器系疾患を持つ患者さんに対して、効率のよい呼吸法として行う時もありますし、運動療法後のクーリングダウンの一つとして用いることもあります。

とはいえ呼吸で緊張感を和らげるといっても、適度の緊張感はパフォーマンスにとって必要不可欠です。そして厄介なことに、どの程度の緊張感がそのスポーツ選手にとって適度なのかは、本人にしかわかりません。しかし物は試しです。緊張のせいで上手くいかないことが多い、という人は呼吸による緊張のコントロール、試してみてはいかがでしょう?

 

 

Yasu

参考URL:http://www.sportinnovatieplatform.nl/blogs/28/Gastblog:_Presteren_onder_druk/ (オランダ語)

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