トレーニングにおける運動生理学的原理【過負荷・超回復の原理】

ウエイトトレーニング

トレーニングにおける生理学的原理のひとつに、【過負荷の原理】というものがあります。

これは、トレーニング効果というものは自身の身体が慣れているレベル以上の負荷を与えないと、得られないという原理です。そしてその身体への刺激というものは、生理学的な組織の変化をもたらすものでなければなりません。

この刺激は生理学的な身体内のバランスを阻害し、各細胞や組織はそれに適応しようとします。この適応能力によって、負荷の上限をより高めることが、トレーニング刺激ということになります。

刺激が過負荷になるかどうかは、その負荷を与える瞬間によって変化します。

例えば、100m歩くという負荷があったとき、13歳の少年にとっては過負荷になりえませんが、80歳の老人にとっては過負荷になり、十分なトレーニング刺激であると言えます。

 

【超回復の原理】

身体的活動を行った後というのは、一時的にですが身体の負荷許容量が低下します。それは筋力におけるものだったり持久力におけるものだったり様々ですが、その原因は疲労やエネルギーの枯渇、体内の化学的バランスの阻害、筋繊維の微小な損傷などが挙げられます。

活動終了後、体内では回復が始まります。エネルギーの貯蓄や化学的バランスを元に戻す働きが起こります。また、傷ついた筋の修復も起こります。

こうして、適切な過負荷の後、適切な回復期間を設けることで、身体はより高いレベルへと向かうことができます。負荷許容量はトレーニング前よりも向上します。このより高いレベルへの回復を【超回復】と呼びます。

 

超回復

  • ①トレーニング後、疲労等によって能力が下がる期間
  • ②回復とエネルギー貯蔵が起こる期間
  • ③一時的に超回復が起こる
  • ④負荷を与えない場合、徐々に能力が低下していく

この超回復を引き起こすためのポイントとして、トレーニング負荷は漸進的に上げていくことが必要とされています。あまりに何回も同じレベルの負荷だけを与えていると、その負荷が身体にとって当たり前のレベルのものになってしまい、徐々に超回復は起こらなくなってしまいます。また、トレーニング負荷の間の回復期間を取らずに連続して負荷を与え続けると、逆に負荷許容量は低下していってしまいます。このタイミングで過剰な負荷が与えられることが、怪我の原因となったりします。

 

【適切な回復期間とは?】

超回復を起こすための適切な回復期間の目安というものがあります。これは主に運動療法において用いられる一般的な目安です。

  • 筋力トレーニングの回復期間は48時間から96時間
  • 1時間以上の持久系トレーニングの回復期間は約48時間
  • 1時間未満の持久系トレーニングでより強度の高いもの(VO2maxが65%以上)は約24時間

 

【必要なのはTry&Error&Adjust】

しかしあくまでも目安ですので、残念ながらこの時間が万人に対するすべてのトレーニングに適応されるというわけではありません。世の中そんなに甘くないですね。

ですが、この過負荷と超回復の原理を知っておけば、そこから個々のトレーニングに応用させることは可能でしょう。

ではどうすればいいのか、そのひとつの答えとして【Try&Error&Adjust】があります。回復期間が必要だということをしっかり理解しておけば、大きな問題はそうそう起こらないと考えます。トレーニングを行い、普段より疲労がたまったor回復期間を過ぎても疲労が抜けきらない、といった小さなErrorを見極め、修正していくこと。これを意識して普段のトレーニングに取り組むだけでも、限りなくトレーニング効果を得ることが出来ると思います。

 

 

Yasu


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