ACL損傷と疲労の関係 ~ウォルコットの怪我に対するコンディショニングの専門家の見解~

手術室

皆さんは今年初めに出たこの記事をご存知でしょうか?

ウォルコット、じん帯断裂で6カ月の離脱 – Goal.com

1月4日のFAカップ3回戦にて、アーセナル所属のセオ・ウォルコット選手が、試合中の負傷により左前十字靱帯を損傷、今季中の復帰とワールドカップ出場に赤信号が出てしまいました。

この負傷を受けて、オランダのコンディショニングのスペシャリスト、レイモンド・フェルハイエン氏がインタビューに答えています。
Arsenal are playing ‘Russian roulette’ with Walcott’s career – Verheijen – Goal.com

※英文ですので一生懸命訳して以下に引用しますが、怪しい点がありましたらご指摘いただけますと幸いです。

 

11月末に腹部の手術から復帰した後のウォルコット選手の試合への出場時間を指して、今回の怪我の原因が疲労にあるとしています。

トップレベルでフィットした選手ではリカバリーに48時間かかるが、そうではない選手は72時間かかる。フィットしている度合いが少ない選手ほど怪我のリスクが高まる。

これはレイモンド氏が常に言っていることですね。

さらに彼は膝の怪我そのものについても言及しています。

ACL(前十字靱帯)損傷の10回のうち9回は回避することが出来る。なぜならACL損傷の主な原因はプレイヤーがターンしたり屈んだ際に膝が一時的に無防備になることだからだ。

通常、膝は筋肉によって安定性を得ているが、疲労が蓄積すると神経系の伝達速度が遅くなり、脳から筋肉への信号の伝達が遅くなる。

爆発的な動作の際に筋肉への信号が1ミリ秒遅れると、ターン時に膝は無防備になり、ACLの損傷が引き起こされる。

なぜ疲労がACL損傷につながるか、という非常にシンプルな解説です。以前、このブログでもご紹介したように、ACL損傷と言えば、その多くは非接触によって発生するという特徴があります。

UEFA統計データから見る、膝前十字靭帯損傷| フットボールノコトバ。

やはり、選手のコンディションによるところが大きく、疲労の管理の仕方に問題があったと言えるかもしれません。

また、ACL損傷後の復帰の難しさもあげています。

ACL損傷後、急いで復帰した選手にしばしば起こるのが、6か月以内に新たに3つの怪我をするということである。

監督やコーチがこのような怪我の背景や、起こり得ることを理解していることももちろん大事なのですが、メディカルスタッフとして、なぜ選手はまだリハビリが必要なのか、なぜ時間をかける必要があるのかをきちんと説明して、ストップをかけられるようにならないと、怪我と復帰に関わる問題は解決しないように思えます。

まだまだ、考えるべきことはたくさんありますね。

 

Yasu


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