FCユトレヒトのイベントから見る、クラブという一つの組織

2017年5月4日

重ねた手

先日、FCユトレヒトの12月の恒例行事であるBoerenkoolavond(ブーレンコールアボンド)が行われました。

この行事は、ユトレヒトのアカデミーを含め全選手、全スタッフのほかに、ボランティア、会員などユトレヒトに関わる人々が集まって、楽しくBoerenkoolを食べるというものです。

集まった数はなんと450人!料理を運ぶウェイターはトップチームの監督が務めたりと、とても和やかな会です。

ちなみに、Boerenkoolというのはジャガイモをマッシュしたものにケールを混ぜて作ったオランダの伝統料理です。このマッシュポテトの上に肉類を乗せて食べるのが一般的です。

Boerenkool

【立場を越えた、チーム全体での交流】

今シーズンからU11、U10カテゴリが追加されたこともあり、会場には子ども達の数がたくさん。トップチームの選手が現れる度にサインを求めて走り回る様子があちらこちらで見られました。

かくいう私も、意外なことにU10の選手にサインを求められたりもしました。

 

私「僕は高木選手じゃないよ」

U10の選手「知ってるよ、フィジオ(メディカルスタッフの事)でしょ。だからサインちょーだい」

 

と言ってきたので、恐縮しながらもサインしてあげました。ちょっと照れてしまって隣に座っていた友達からツッコミを受けたのは、ここだけの話です(;^ω^)

また、私の席の目の前に座ったのはクラブハウスでボランティアとして活動するご老人二人。プレス会場の管理をしているんだとか。お年はもうすぐ70歳ということでしたが、まだまだお元気なご様子でした。’

こんな感じで、今まであったことの無かった人と知り合いになれたり、一方で以前担当していた選手達と久しぶりに話したり、とても充実した時間を過ごすことができました。

このように会場全体は非常にいい雰囲気で包まれていて、チームとして一つのファミリーであることを実感させられました。私が日本人で少し物珍しい存在であることを差し引いても、普段から選手もスタッフも気軽に声を掛けてくれますし、担当チームが勝った時は一緒になって喜んでくれます。このようなイベントでは特に絡まれます。

改めて自分がこのようなクラブにいさせてもらえることを、感謝せずにはいられません。それに報いるためにも、チームを勝たせるために自分の仕事を全うして、かつ最高のサポートができるように自分のブラッシュアップに努めなければ、とも感じました。

自分の将来はまだまだ分かりませんが、このような暖かいチームで仕事ができたら、どんなに幸せなことでしょう。

 

【チームを支える、たくさんの力】

 

FCUtrecht ingang

今回のBoerenkoolavondで特に驚いたのが、チームを支える人の数です。スタッフ以外にボランティアとしてホーム戦のスタジアム運営やユースチームに携わっている人は非常に大勢います。ぐるっと会場を見渡しただけでも、半分以上はまったく会ったことも話したこともない人でした。

FCユトレヒトはオランダ1部リーグでは中堅クラブに位置していますが、実はその経営状況はそれほど良くはありません。現在は育成や強化の見直しを行い、少しずつ回復してきているところです。それでもシーズン最後には中位以上に食い込み、時にはヨーロッパリーグへの切符を手にすることができているのは、多くのボランティアスタッフに支えられていることが大きいのかなと思います。

FCユトレヒトに限った話ではないと思いますが、クラブという一つの大きな組織がうまく動いていくためには、本当に多くの人の力が必要です。もちろんトップチームはクラブの顔ですから、自然と周囲の目はそちらに向きますが、目に見えないところで支えている人もたくさんいるのです。それは選手に対してだけではなく、スタッフについても同様だと思います。自分が活動できている今も、将来どこかのクラブでスタッフとして自分の仕事がする時にも、きっと誰かの助けがあって自分は活動することができていることを、きちんと心に留めておこうと思います。

 

Yasu


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