PK戦と重圧

PK

熱い戦いが繰り広げられているサッカーワールドカップですが、つい先ほどブラジル対チリの試合が行われ、壮絶なPK戦の末、ブラジルがベスト8進出を決めました。

私はこの試合を出かけ先のバーのテレビで見ていたのですが、始める前の両チームの様子から、緊張感がビシバシと伝わってきました。

 

重圧との戦い

特にブラジル代表は自国開催ということもあって絶対に負けられないという雰囲気が漂っていました。結果は3-2でブラジルが勝利しましたが、この重圧のなかでPKを決めることができるというのは、純粋に尊敬に値します。

印象的だったのはブラジルの勝利が決まったあと、膝まづいて涙していたネイマール選手。その様子からも、この大会におけるプレッシャーをいかに感じていたかがわかります。もしこのPKを外して負けでもしたら、バッシング程度では済まなかったでしょう。22歳の若さで、一体どれほどの重圧を背負っているのでしょうか。

日本代表でも、このような手に汗を握る試合が見れる日が来ることを願っています。

 

メンタル?それとも・・・

さて、PK戦といえばよく出てくるのが「メンタル」という言葉です。

「サッカーのピリオダイゼーション」理論の提唱者、レイモンド・フェルハイエン氏が新たに提唱している「Football Braining」という理論があります。これによってレイモンドは「メンタル」という言葉を「プレー中にサッカーのことだけを考える能力」と置き換えています。「メンタルのタフネス」とは「プレー中にサッカーのことを考え続ける能力」としています。重圧や不安、ジャッジへの不満といった、プレーには直接関係ない事柄に対しては無意識になり、プレーに没頭すること、それがFootball Brainingです。それによって本来自分が持つ能力が限りなく100%発揮できるというのです。

余談ですが、メンタルという言葉はサッカーの言葉ではないので、導き出される改善策もサッカーの本質から離れてしまう危険性があります。極端な話、ピッチ上の問題に対して「メンタルが弱い」と考えると、適切なトレーニング量や質を度外視した、ただただ辛いトレーニングをこなせばいい、と安易に流れてしまいがちです。果たしてそれでいいのでしょうか?

この「サッカーのことだけを考える」ということが、PKを決めた選手はできていて、外した選手は十分ではなかったと考えると、先ほどのPK戦も違った角度から見えるようになりました。この大舞台での重圧や「失敗したら・・・」という不安は、まさに「サッカー以外の要素」でプレーには直接関係ありません。PKを決めるか外すかは、ボールを蹴る瞬間にそのサッカーに関係ない要素に対する思考をどれだけストップして、「GKと駆け引きしてボールを意図した通りに蹴る」という純粋なサッカーの要素のみを意識することができていたか、ということなのでしょう。

そう考えると、改めてこのような重圧を極力シャットアウトしてプレーに集中することができる選手に対し、いちサッカープレーヤーとして尊敬します。

もし自分があの場にいたら、冗談抜きに気絶しそうですし。汗

 

 

Yasu


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