ジュビロ磐田U18 vs FCユトレヒトU19①~いろんな視点から感想~

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前回の記事でもお伝えしたように、先日ジュビロ磐田U18がFCユトレヒトU19と練習試合を行いました。

日本サッカー対オランダサッカーの対決を観る機会はそう多くないので、2チームの違いなどを忘れないうちにまとめておきたいと思います。とか言いながら、だらだら思い出しながら書いていたらもう1週間も経ってしまったわけですが。汗

 

【システムの違いから】

まずは両チームのシステムの話から。ジュビロは後ろから1-4-4-2、それに対しユトレヒトは1-4-3-3でした。

まず中盤。ジュビロの4枚はライン状に並び、ユトレヒトの3枚は中央に三角形のポジションをとっていました。枚数ではジュビロが1枚多いですが、実際にピッチに立ってみると中央で3(ユトレヒト)対2(ジュビロ)という形が出来上がっていました。普通に目の前の相手をマークすると、ジュビロの両サイドハーフはユトレヒトの両サイドバックを相手することになるため、試合序盤では中央ではユトレヒトの選手が一人フリーになっていました。

次にユトレヒトのディフェンスラインとジュビロの2トップ+両サイドハーフです。枚数的にも4対4で数的同数になり、普段3トップのチームを多く相手にしているユトレヒトにとっては、普段とは違うビルドアップのやり方を強いられる形となりました。

システムによる枚数のズレは頻繁に起こることですが、これにおける攻撃時・守備時のメリット・デメリットにどう対応するかというのはサッカーの試合において見どころの一つでもあります。

 

【ビルドアップ】

ボールの運び方、ビルドアップの違いを見てみましょう。

ジュビロは味方がボールを持った時に、基本時に何人かはボールに寄って狭いエリアでパスコースを作り出していました。全体をコンパクトに保つことと、ハードワークでボールに関わる人数を増やし、ピッチ内の局面において数的有利を作り出していました。狭い中でショートパスをつないで局面を打開するというのはパス・トラップをはじめかなり高い技術が要求されますが、そこはさすが日本のチームといったところでしょうか。その正確な足元の技術と動き直しの回数と俊敏性でそれを可能にしていました。この部分は試合を観ていたユトレヒトのスタッフからも非常に賞賛されていました。

一方のユトレヒトはGKがボール持った時に2枚のセンターバックがボールを受けるためにペナルティエリア角くらいまで開いて立つポジショニングをとっていました。オランダのFWは3枚であることが多く、普段のリーグ戦ではこの時点で両センターバック対センターフォワードという形で自然と2対1が生まれるのですが、ジュビロが2トップであったため2対2となり、この時点での数的有利は作れませんでした。そこで先ほどのシステムの話に戻るのですが、中央での人数のミスマッチによってフリーになることの多かった中盤の選手がボールをもらいに落ちてきて、そこからサイドバックに展開するという方法をとり、ビルドアップを行っていました。このやり方で序盤は何度かきれいなビルドアップで相手コートまでボールを運んでいました。

 

【チャンス・得点シーン】

チャンスとなった時や、得点シーンからだとどうでしょうか?

ジュビロは先ほども説明したように、狭いスペースでボールに関わる人数の多さと動き出し・動き直しの多さ、そして正確な技術がゴール前でも目立ちました。サイドの比較的広いスペースにパスが出て1対1になっても、そこに積極的にサポートや追い越す動きで数的有利を作り、ゴール前でも同じタイミングで動き出してマークを外し、それにディフェンスがついていけずにチャンス・ゴールとなるシーンが見られました。

ユトレヒトはハーフウェーラインまでは数的優位を作ってビルドアップをし、3トップが相手ディフェンスと1対1になっていればそこにボールを入れ、そのまま1対1で勝負を仕掛けさせていました。「1対1なら絶対に仕掛けろ」というのは、オランダサッカーではよく言われることです。今回のユトレヒトの場合は残念ながら、最初のポジショニングが良くて1対1の局面を作ることができていても、そこに入る縦パスの精度が良くないことが多かったです。そのため単純にコントロールミスを拾われたり、すぐに前を向けず攻撃に移るのに時間がかかり、その間にジュビロDFがコンパクトにボールサイドに寄って来てしまい、あっという間に1対2もしくは1対3になって捕まりボールを奪われるシーンが非常に多かったですね。

人数以外に2チームの大きな違いとして縦パスもありました。縦に入るパスの精度は圧倒的にジュビロが上だった印象があります。

 

【試合の流れ】

結局、試合の流れはどんな感じだったかというと、先ほど書いたビルドアップの方法で両チームはボールを前に運んでいましたが、ユトレヒトのビルドアップの肝である中盤のフリーの選手に対し、ジュビロの中盤が徐々にうまく対応してフリーにさせなくなりました。こうなるとユトレヒトは相手を背負った状態の選手にパスを出したり、パスを受けた選手が1タッチもしくは2タッチで素早くボールを離す必要が出てくるのですが、そこで足元の技術が及ばずちょっとずつパスがずれ、相手陣内に入ったところでジュビロにボールを奪われることが増えていきました。

前半はジュビロがゴール前でもボールに関わる人数の多さと高い技術から3点を奪い、一方ユトレヒトは相手DFのミスからセンターフォワードがボールを奪って1点返し、3-1。後半に入っても互いに攻め方は変わりませんでしたが、技術が高くボール扱いのミスが少ないジュビロのほうが多くチャンスを作れている印象でした。その後ユトレヒトが速い展開の攻撃から1点返し、結果は3-2でジュビロの勝利でした。

日本のチームが勝ったのは嬉しいですが、自分の所属するチームが負けるのもあまり面白くはなく、複雑な心境でした。笑

 

 

長くなってきたので、全体の総括はまた次の記事に書きます。

 

 

Yasu


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