模範的なユース選手の失敗

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今日はFCユトレヒトU15のリーグ戦でAZというクラブに行ってきました。

AZといえば、最近では監督のマルコ・ファンバステンが体調不良を理由にアシスタントコーチへと移るといった、上層部のドタバタが見られたクラブでした。

そんなAZの下部組織は、傾向として比較的背が高くない選手を多く抱えています。

もちろんセンターバックなどの重要どころは高身長ですが、それ以外の選手はほかのクラブと比較しても小柄な選手が多い印象です。

それでもリーグ戦ではどのカテゴリでも上位に食い込んでくるあたり、フィジカルだけではなくサッカーの上手い選手をしっかり育てているのだなと思います。

そんなAZとの一戦を控えたウォーミングアップ中に、事件は起こりました。

 

<<遊びの1対1で怪我>>

チームとしてアップをする前に、各自2~3人でボールを触って身体をほぐす時間があるのですが、そこである一人の選手が膝を抱えて動けなくなりました。

イヤーな予感がして近寄って話を聞いてみると、遊びで1対1をやっていたところ、一人の選手のスパイクがもう一方の選手の膝に入ってしまったというのです。

そのままベンチに引き上げさせチェックをしましたが、すでに歩くのも不自由な様子。

幸い膝の靭帯は大丈夫そうでしたが、腫れがひどく、プレーは不可能と判断しました。

普段からスタメンでボランチを務めている選手だけに、痛い離脱でした。

 

<<一緒に1対1をしていた選手にも懲罰>>

そして監督に事の顛末を報告し、監督が告げたのは「怪我をさせた選手のスタメン落ち」でした。

怪我をさせたのは左サイドバックでチームの中心選手の一人。

非常に厳しい状況になりましたが、監督の決定では仕方ありません。

その決定も、目先の勝利より、彼らをプロの選手として育てる目的があってこその決断でした。

 

<<模範的な選手であっても、中身は14歳>>

今回の一件に対して監督は「試合前に選手としてあるべき行動を考えろ」ということを伝えてました。

ウォーミングアップの1対1で相手を怪我させるほど本気でやるなど、自制の効かないことはプロ選手としてはあり得ない、それで相手にもチームにも迷惑をかけるんだという話をしていました。

意外だったのは、今回怪我をさせてしまった選手は、チームの中で最も模範的な選手だったということです。

ピッチの内外でチームを引っ張り、用具の片付けやゴミ拾いなどを率先して行い、周りの選手にいい影響を与えていて、スタッフからの信頼ももっとも厚い選手です。

それだけに「ああ、やっぱり彼もまだ14歳なんだな」と思わされました。

 

<<振る舞いは大人でも、まだ子どもの側面もある>>

彼としてもそこまでウォーミング・アップで激しくするつもりはなかったと思いますが、楽しくなって少し加減が効かなくなったのでしょう。

怪我をさせた直後はかなり凹んでいましたが、これも彼にとってはいい経験になったと思います。

私にしても、彼が普段から大人過ぎた振る舞いをしていただけに「まさか」という感じでした。

今回の例で、どれだけ模範的でも、大人に見えていても、子どもには子どもらしい側面が必ず年相応でどこかに現れるものだ、と私も学びました。

だからと言って、決して子どもだから信用しないとか、過保護に接しよう、というわけではありません。

子どもだからこそ、失敗をするものだという心構えで彼らを見ていたいと思います。

そうして失敗したときに正すことで、成長を手助けできればいいですね。

 

 

Yasu


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