天然芝ピッチでも人工芝ピッチでも怪我のリスクに違いはないらしい

人工芝ピッチ

photo credit: marfis75 via photopin cc

 

2015年の女子サッカーワールドカップはカナダで開催されます。

しかしこの大会での人工芝ピッチでの開催に対して、各国有力選手からは天然芝ピッチでの開催を求める声が上がっています。

FIFA側からの説明では、カナダの気候を考慮した際、天然芝ピッチのクオリティを保つのが難しいとのことです。

今回はその天然芝or人工芝の議論に対して発表されたとある研究結果をご紹介します。

 

<<天然芝ピッチと人工芝ピッチでの怪我の発生リスクを調査>>

この研究では、UEFAメディカル委員会の代表を務めるJan Ekstrand氏が中心となって、スカンジナビア、オランダ、スイスなどのピッチ状況における怪我の発生率を調査したものです。

Ekstrand: The total risk of injury is the same on football turf as it is on natural grass – FIFA.com

 

 

調査は2003年から2008年まで、20のプロチーム(男子15、女子5)を対象に行われました。

結果から言うと、天然芝ピッチでも人工芝ピッチでも、その怪我の発生率だけで言えば違いは見られなかったそうです。

人工芝というと、スライディングの後に皮膚が軽く火傷のような状態になるイメージもありますが、これも天然芝との間では発生率に違いが無かったということです。

これは人工芝導入当初、その人工芝のクオリティの低さによって見られた現象であり、今日の人工芝ピッチには当てはまることでは無いそうです。

もちろんプロチーム対象の調査ということで、天然芝も人工芝もそれなりのクオリティであったということです。

全ての天然芝、人工芝に当てはまるかというと、そこはまだ結論は出せないようですね。

 

<<人工芝を導入しているクラブは実は多い>>

スカンジナビアではプロチームの半数が人工芝ピッチでプレーしており、さらにヨーロッパ各国のユース年代でも多くのチームが人工芝ピッチでプレーしている現状を踏まえ、Ekstrand氏は次の世代ではさらに人工芝でプレーするチームが増えるだろうという見解を示しています。

 

<<メンテナンスの問題は残る?>>

人工芝ピッチも天然芝ピッチと比べればメンテナンスが楽かもしれませんが、それでも長年使い込んだり、もしくは一日に多くのチームが使うことによって少ない年数でそのクオリティが低下してしまうことは避けられません。

ピッチの人工芝のタイプによってもメンテナンス方法は違うと言いますし、メンテナンスの効果については今後の研究として必要になるだろうとされています。

 

<<W杯でも人工芝ピッチはあり?>>

怪我のリスクの面で言えば、人工芝であることのデメリットは見受けられませんでした。

FIFAが言うように、天然芝のクオリティを確保することが難しい環境であれば、人工芝ピッチのほうが良いような気はします。

アンダー世代の国際大会でも人工芝ピッチは多く用いられてもいますし。

ただ選手側から不満が出ている以上は、研究の結果などに対する理解を求めつつも、きちんとした話し合いが持たれて選手側が納得する形に収める必要はあると思います。

 

 

Yasu


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