コンディショニングが大事なのは、チームのフィットネスだけでなくコミュニケーションレベルも高めるから

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photo credit: Yudh Abhyas via photopin (license)

 白井さんによればオランダで「コミュニケーションレベルが高い」という状況はコーチングができている、声が良く出ているというレベルの話ではなく、チームとしての約束事がしっかり決まっていて、選手同士がそのプレーを実現するための動きを把握している状態を指すそうです。

 

サッカーの原則として、選手間・チーム内での戦術的なコミュニケーションを高めることが、サッカーの試合に勝つためにはとても重要になってきます。コミュニケーションは別の言葉で『Game insight at team level』とも言い換えられ、チーム全体が判断やアクションを実行するうえで欠かせないベースであると認識されています。

先日の日本代表対UAEの試合を振り返ってみると、チーム内での約束事があまり浸透していないのではというシーンが多く見受けられました。それはサイドバックとサイドハーフのポジショニングの渋滞だったり、サイドの選手を使うタイミングであったり、クロスの時にいるべき場所にだれもいないなどなど。

この試合に向けてUAEはスペインや中国で2カ月も合宿をしてきたそう。一方日本代表は欧州クラブ所属の選手もいたため簡単ではなかったとはいえ、結果的に4日前に招集。これではチーム内でのコミュニケーションはどちらが成熟していたかは、言うまでもないですね。

試合におけるチームのクオリティを左右するこの『コミュニケーション』ですが、そのためには選手達が出来るだけフィットした状態でトレーニングに参加し、より良いクオリティで戦術トレーニングをしなければなりません。選手が怪我をしてチームトレーニングを離れるべきでないという理由は、個々の選手が試合に出るためだけでなく、なるべく固定のメンバーがフィットした状態でプレーをしてチームのコミュニケーションを高めるというところにもあるのです。

だからこそ、やっぱりコンディショニング・怪我の予防は大事なのです。

 

≪サッカーを構成するヒエラルキー≫

サッカーを理解するうえで、大切なヒエラルキーがあります。

チームのコミュニケーション

コミュニケーションの情報を基にした判断

判断を個々のテクニックによって実行すること

それらを90分間爆発力と高いテンポをもってやり続けるフィットネス

『サッカーのピリオダイゼーション』はコンディショニングの理論として知られていますが、その目的は90分間激しくプレーし続けられるフィットネスを手に入れることですが、コミュニケーションを高めるためにもとても意味のある理論です。怪我で人が入れ替わってばかりのチームと、常に同じメンバーがフィットした状態でチームトレーニングを積み、試合をプレーをしているチームとでは、どちらが高いチームのコミュニケーションレベルにあるかは明らかです。

そしてそのコミュニケーションというチーム戦術を高めていくためにも、サッカーのコーチは「戦術の先生」でなければいけないとされています。

 

≪まとめ≫

日本代表はW杯最終予選の初戦、UAE戦を残念ながら1-2で落としてしまいました。

もちろん不可解な判定は事実としてありましたが、目を向けるべきはチームとして、サッカーを行うために必要なベースとなるコミュニケーションは取れているのかということです。

次の試合、戦い方の中に、味方同士でかみ合っていない部分や自分や相手のポジショニングに関係なくプレーをする部分が見受けられるようであれば、このコミュニケーションに問題があると言えます。

もちろん、代表チームがたっぷりと時間をとってチーム戦術をトレーニングすることは簡単ではありません。

ですがこの部分を改善していかなければ、今の日本代表がさらに先に進むのは難しいのかもしれません。


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