コーディネーショントレーニングを継続して気づいたこと

逆立ち

コーディネーションとは、「適切な力加減とスピード、方向性によって運動を効率よく効果的に行い、身体を自分の思い通りに動かす能力」ということで、このブログでも何度か取り上げてきました。

運動神経の良さに関連する「コーディネーション」という能力 | フットボールノコトバ。

 

 

このコーディネーションというものはサッカーのみならず、様々なスポーツおいて根幹となる能力です。私の中では、それぞれのスポーツにおいて専門的なトレーニングに取り組む前に是非ベースとして持っておきたい能力だと考えています。コーディネーション能力の有無が怪我の発生にも深いつながりがあるとも思っています。

そして、競技を考える以前に、現代の子ども達は身体を動かす機会が減っていることから、自分の身体を思い通りに動かすことが苦手な子が多いという印象を受けています。これでは、運動が楽しくないと感じ、今後の運動離れが一層加速してしまうかもしれません。

 

そんな様々な思いがあって、4月に入ってから日本人の子ども達(小学校低学年)を対象にコーディネーショントレーニングのクラスを始める運びとなりました。

小学校低学年はまさに神経系の発達がピークを迎え、基本的な運動能力を身につけるのに最適な時期だと言われています。【ゴールデンエイジ】という短期間で様々な運動ができるようになる、小学校高学年頃の年代特有のある期間がありますが、そのゴールデンエイジでの動作習得を助けるのが、この時期のコーディネーション能力のベースづくりです。

とまあ、正直言ってしまえばこのような難しいこちらの思惑は子ども達の知るところではありません。この年代の子ども達には難しすぎる話です。それよりも彼らにとって大事なのは、「運動が楽しい」「いろいろなことができるようになることが楽しい」という体験をしてもらうことです。このクラスを実施していくうえで、ブレさせるわけにはいかない、重要なポイントです。この体験が、子ども達が運動においてよりポジティブに取り組むことにつながっていきます。

そんな楽しさ中心のコーディネーションクラスは、これまでに4回のトレーニングを行いました。そこで気づいたことをまとめてみたいと思います。週一回、たった合計4回でも、変化はちゃんとあるもんです。

 

【急成長を見せるラダートレーニング】

なんといっても大きな変化は【ラダートレーニング】です。梯子のような器具を地面において、それを踏まないように様々なステップを踏むトレーニングで、スポーツ界ではもはやメジャーなトレーニングの一つとなっています。毎回のトレーニングでは約10分ほどしか時間をとってはいないのですが、最初の頃は一歩進むたびにどこかしら踏んでいたものが、単純なステップ(前方向・左右)ではほぼノーミスで出来るようになってきました。これは大きな成長です。

個人的な予想ですが、わずか3~4mの距離をノーミスでクリアすることに、大きな達成感を感じているようです。「出来るようになったから見て!」と練習中にアピールしてくる子もいます。これは、今後に期待が持てそうです。

 

【制限付きの鬼ごっこに適応】

もう一つ気づいた点は、【鬼ごっこ】です。これは普段でも学校でやっていることなので、【鬼ごっこ】という名前自体は彼らにとってもおなじみです。ですが、このクラスでの鬼ごっこは少し違います。コートを作って動ける範囲を設定するのですが、その広さを毎回少しずつ変えています。たとえば学校で遊びで行うときは、動ける範囲はほぼ無制限だと思いますが、この範囲の制限がいいアクセントになっています。

例を挙げますと、コートのライン際に追いやられるという状況が発生しますので、相手の逆を取って逃げる必要があり、自然とそこにはサッカーの世界で言うところの【フェイント】が生まれています。もちろん、教えたりしていません。他にも、急ブレーキや急ターン、誰もいないところに逃げるといった工夫が少しずつ出てきています。最初と比べたら大きな成長です。

「状況を設定して、練習のオーガナイズをきちんと作って与えれば、選手たちは勝手に伸びていく」というオランダサッカー協会の理念が思い浮かびました。こんなところにも当てはまるんだなと。

 

もちろんこの鬼ごっこでの成長は先に挙げたラダーや、そのほかのトレーニングの影響があることだと思います。様々なトレーニングが子ども達の身体に刺激を与えていく過程を見るのは、とても興味深いですし、それで子ども達は楽しんでいるのですから、このクラスは予想以上に良いスタートを切れたと思っています。傍からみると遊ばせているだけにも見えるかもしれませんが、ちゃんといろいろ考えてます。笑 これまた、今後の楽しみが増えました。このクラスでの様子も、たまーに(月一くらいで)このブログでご紹介していきたいと思います。

 

 

Yasu


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