現場でトレーナーが直面する初期評価の難しさ【サッカーx膝】

2017年5月5日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

photo credit: ·tlc∙ Game 3: OSHS 0, OEHS 4 via photopin (license)

AjaxU17とJリーグ選抜U17の試合を観てきました。アップの観察をずーっとしてたんですが、けっこうな違いが出てましたね。結果はドローで怪我人も出ていなかったので、単純に優劣はつけられませんがなかなか興味深かったですYasu@yasuhiradeですこんにちは。

最近通っているサッカーチームでの話。

先々週くらいのサテライトチームの試合にて、ある選手が膝を痛めました。

その時の現場のフィジオによると

「おそらく半月板だね」

という診断でした。

すぐにMRIのオーダーを出し撮影してもらった結果、

「前十字靭帯損傷」

であることがわかりました。

 

ちなみに半月板損傷の評価はMcMurrayテストでクリック音が聞こえるかどうか、Joint Line Tendernessで圧痛があるかどうかをチェックします。

前十字靭帯の評価ではLach manテストと前方引き出しテスト、Pivot shift testを行います。

※受傷直後(急性期)では前方引き出しテストの正確性は低く、Pivot shift は確定診断に特化、Lachmanは確定・除外のどちらにも優等生。

 

ここまで読んで、

「何だそいつダメフィジオじゃん」

と思った方。いるかもしれません。

実際この選手も、

「最初に言ってたのと違うじゃん」

というリアクションをしていました。

 

確かに、受傷直後にフィジオが徒手で検査したものと、MRI画像診断では異なる結果が出ました。

選手にとっては聞かされた内容と違うし、前十字靭帯損傷という重症だったことでショックも大きいと思います。まあそこはコミュニケーションでカバーされるべき範囲だとして。。。

なぜ、徒手の評価では前十字靭帯が見逃されたのでしょうか。

 

勘の良い方はもうお気づきだと思いますが、ポイントは膝の腫れです。

受傷直後は膝が腫れ上がるので、脛骨の前方動揺性が制限されます。脛骨の前方動揺性によって評価する前方引き出しテストでは陽性が出づらくなる、ということが報告されています。Lachmanはその限りではないようですが、個人的にはがっつり腫れた膝では難しい印象です。

 

こういった影響を考慮に入れて、受傷直後の評価を行う必要性があります。確定診断のための画像診断をオーダーすることはもちろん、選手にも考えられる可能性を説明することが大事です。
評価の難しさはもちろんあるとして、そういった事実との向き合い方も、トレーナーに求められることです。
わからないものを誤魔化す必要はありません。わからないものはわからないと言ってしまえることが、セラピスト・トレーナーとして必要な誠実さであると思います。
そんな感じです。おしまい。

PHYSIO, 怪我

Posted by Yasu


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